蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

感想:最果タヒ『きみの言い訳は最高の芸術』(文庫版)

 

きみの言い訳は最高の芸術 (河出文庫)

きみの言い訳は最高の芸術 (河出文庫)

 

 この書は単行本版を読んだことがある。著者がBLANKEY JET CITYの大ファンであると知った記憶があっただけで、内容はほとんど覚えてなかった。

 著者の詩集も、感想はここに書いていないだけで、いくつか読んだ。わからなかった。わからないという言い方は適切ではないか。いやでも、そうか。わからなかった。

 しかし、そんな思いもありつつ、この書を文庫版で改めて読んで、著者の言葉に対する態度がすごくいいなと思った。

「きっと人は、ちょっとわからなぐらいがちょうどいい。」と帯にある。そのとおりだと感じる。ビジネス文だったら伝わるように形を整えなければならないけれども、小説や詩はそうではない。

 わたしが最近意識的に書いている日記もそうだ。どう見られているのか意識して、ちょっとカッコつけながらも、でも、剥き出しのわたし型の文章を書いている。ときに乱れ、迷い、悩み……

 わたしには、わたしのほかは、無い。