蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

2007-11-16から1日間の記事一覧

宵待少女

扉を開けて涙ぐむ、面影だらけで。見たこと無い筈なのに、ここにある。壁の色も木の机も椅子も、花瓶も花も、ガラスのランプも隅にある人形も。 歌はきっと黒い夢。唄はそっと清しい春。オルガンを弾いて。 目に映るもの耳に届く音すべては、あなたのいない…

贈り物

幸せは、人の形をしていない。春の色付けられていない。薔薇の香りをしていない。甘い味をしていない。肌の温もりをしていない。

奪えない

見ていてね。終わりゆくこの道を。廃退するから。生きて苦しい。早く美しくなりたいよ。諦めよう。手紙を。諦めよう。写真を。諦めよう。すべてを。諦めよう。諦めよう。きっと笑っていない。雨を浴びて傘を華にして、星を浴びて髪を絹にして、月を浴びて唇…

僕は烏だ。久しぶりに実家に帰ってきた。Y君に会う。 「上空を一周しないの? 前はいつもそうやって1回はやっていたじゃない」 そう言われ。高く高く飛ぶ。随分、上昇してしまった。降り方に気を付けならばならない。かくかくしながら滑空してゆく。果てに…