蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

 僕は烏だ。久しぶりに実家に帰ってきた。Y君に会う。
「上空を一周しないの? 前はいつもそうやって1回はやっていたじゃない」
 そう言われ。高く高く飛ぶ。随分、上昇してしまった。降り方に気を付けならばならない。かくかくしながら滑空してゆく。果てには実家の自分の部屋に羽をぶつけながら床に着地した。懐かしい絨毯だった。