蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

「さよなら」と

 あなたは僕のことを蚊ほどにしか思っていないだろうけれど、もうそれすら要りません。
 あのまま時が止まってしまえばよかった。何度もそう願った。叶うわけがない。僕は片眼を失ったのと等しいのに。
 もう何も見えません。もう何も見たくありません。だから、もうこの肉体とはお別れします。