啓示を受ける。自惚れよ、と。終わりの予感がするから、もう逢えないのだから、いっそのこと鏡を愛せ、と。
映る姿は混乱の狂態。絵にしても色をつけられないこの身体を愛撫してくれた手。その手はノートに何を記したの? 教えて。
妖艶な唇の残り香を覚えている。心に刺青のように刻み付けられている。僕に傍にいる許しを与えてくれたね。
輪廻を信じてはないけれど、生まれ変わっても忘れない。空白の世界が訪れたとき、何を詠おう。今までに見たことのない景色を。そして、それをたくさんのメロディーにのせるんだ。彼女の名前は言わないで。
僕は亡霊を愛する。