蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

一枚

 後悔ばかりの毎日を繰り返す。無為に時を過ごしては、怠惰に時を過ごしては、生産的な活動を何一つせず過ごしては、この闇の中で嘆く。僕の駄目さ加減を。
 馬鹿。馬鹿。馬鹿。ちっとも美しくなんかなれやしない。益々、優雅から離れてゆく。
 生まれの賤しさからは逃れられないのかな。太宰は生まれがブルジョワジーだった。それが葛藤の種になり創作に結びついた。釈迦も生まれは高貴な身分だった。そこから民衆を救うべく導いた。
 エレガントな振る舞いを残していくには、やはり生まれが関係あるのかなと思うと悲しくなる。今更、どうしようもできないのに、何を言っているのだ。
 冬の澄んだ寒空を見上げ星座を眺めても、踏み均されて粉々になりアスファルトに広がった銀杏の落葉を見つけても、感じるものは感じる。でも、疑ってしまう。貧乏性の僕が思ったところで、それは本物なのかと。己の感性を疑い、行き詰まる。信じられる神さまは何処にいるの?