蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

怖い。寂しい。

 やっぱり、育ちが出てしまう。生活には困らない程度だが、低所得の親元で育ち、理不尽な命令に耐え、ケチで、他人の言われるがままに従う。そんな日々だった。
 しかし、今、それらの過去を振り替えり、自分で考え、選び、決めた。あとは、勇気をもって実行に移す。
 そうだな。来年の二十六の誕生日までに軌道に乗らなければ、死ねばいいや。家族宛ての遺書を残して置くのもわすれずに。特に、姉には迷惑を掛けたくない。


 僕はまた恋をするのかな。自分がこんなになると思ってなかった。初めて付き合った人と一生添い遂げる。十代のころはそう思っていた。
 僕と一緒に死んでくれるか、或いは、僕の後を追って死んでくれる人がいい。心中。僕に心中立てをして、愛してくれる人と愛しあいたい。そして、老いる前に潔く死にましょうよ。