蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

 押し付けない。僕が楽しいかどうかで測る。悲しみも喜びも自分次第。


 緩やかな下り坂。ここは静かな景色。視線の先は薄汚れた川。緑が濁って底が見えない。なだらかに凸に曲がって切れ端が見える。美しいと思うから思い出になる。感じる心が変える、一瞬を。
 木のソールがアスファルトに当たって品の無い音を鳴らす。お気に入りのブーツは今日も磨り減り、ワインレッドの革はくすんでいく。背筋の弱さを隠した姿勢で眺めた。
 あとは白紙。