・3章より
豊かな人間関係のネットワークを受け継いでいれば、新たな関係を作り出すことによる便益は低い。言い換えれば、受け継いだネットワークを使わない場合の機会費用は高いということである。
・5章より
科学者が多く大学に雇われている理由。研究のリスクをすべて科学者自身に背負わせると、リスク回避的な研究者は科学機構に参入しない。科学機構への参入を促すためには、研究の成功を収めたかどうかに関わらず科学者に対して報酬を払うべきだから、とのこと。
・7章より
過去30年間、(今日7.5億人が暮らす)サハラ砂漠以南のアフリカは、1人当たり生産的基盤の尺度で判断すると、より貧しくなっているのである。(中略)しかしここから、貧しい国の人々は消費を減らしてもっと生産的基盤に投資すべきであったと結論してしまうのは誤りである。
そうした世界は生産と分配が非効率なだけであって、もっと良い制度があれば、より多く消費し、かつ、より多く投資できるようになるはず、とのこと。