競争社会の歩き方 - 自分の「強み」を見つけるには (中公新書)
- 作者: 大竹文雄
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2017/08/18
- メディア: 新書
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序盤で題名のことはほとんど語ってしまっている。乱暴に言うと、競争があるからこそ、自分の比較優位(強み)を見つけられる(これって「GIANT KILLING」で達海監督も言ってましたよね)。コンピュータ(AI)にはできないことをやりましょうといようなこと。残りは、行動経済学から見た現実社会の分析や政策提言。
一番印象的なのは、小説と(落語と)行動経済学が結びつけられている点は、僕が探し求めていたものだったので嬉しかった。
あと、驚いたと言うか、勘違いしていたことを教えられたのは、日米の「格差」の違い。アメリカの格差は本当に一部の超大金持ちたちが富を寡占しているのに対して、日本の格差は年収トップ10%でも580万円だということ。そこからお金を吸い上げて再分配するのはさすがに違うだろうなと僕も思う。そこで著者は、イノベーションですよと語る。老若男女、さらに移民も含めて、日本でイノベーションが起こりやすい制度・環境を作って一人あたりのGDPを高め、超高齢社会に対応していきましょうよ、と。
首尾一貫しておらず、かなり雑多な感じがあります。題名と合っていない。でも、おもしろいですよ。