この本は、自由な校風の学校に、高橋源一郎氏が「先生」として赴き、二日間の授業を行った記録である。
彼の小説は読んだことがないのだが、小説の書き方指南本ならたしか読んだことがある。端的に言えば、「自由に書けばいいじゃん」。本書もそういうことを述べている箇所があるのだが、それは少しだけで、残りの部分も興味深かった。
本当の「正しさ」はわからないこととか、本の中に先生がいることとか、その先生に出会うには自分から行かなくてはならないとか、自分の中の価値観を大切にするとか。
題のとおり、「答えより問いを探」さねば。