蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

いつも僕らを見てる夜空の月が教えてくれた

 毎回、同じ言葉を、同じ気持ちで伝える。段々募っているというのに。進歩がない。まったく。
 好意を表したいという気持ち。暗闇で迷う。飽きられやしないかと。すると、何処からか語りかける声が聞こえる。そのまま伝えてごらんよと。
 さすがに文字だけではすべてはわからない。わかってる。でも、月並みな修辞でもふたりだけの言葉を共有していれば、会ったときに手の握り方だけで、一つ感じられるものがある筈。言葉だけが関係を作るんじゃない。
 ああ、今夜はあなたの言葉を飲まなくちゃ、眠りにつけない。アイスクリームで満たされたその甘い唇で囁いて。