蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

 僕の脳の床には釘が散らばっていて、歩くたびにそれらが刺さる。掃除を怠るからだ。何を見ても傷むばかり。だから、何も見ないでいたい。
 ひねもす真っ暗闇の中で四角い平面に向かい、キーボードを叩き続ける。規則正しく早寝早起き。アンドロイドのようにただ仕事をこなす。そして、ひたすら琴線に触れる文章を追求していくのだ。
 11月ももう終わる。僕はいつ終わる? 時間の流れが、老いるのが、歳を取るのが怖い。もうこれ以上、醜くなりたくない。