蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

ありのまま

 ありのまま、を疑う。何処までがありのままで、何処からが飾りなのか。
 ありのままでいい。飾っていたっていい。では、どっちでもいいということになる。
 本当にそうだろうか。どちらかというと、飾るほうが好きだ。それは武器でもあり、防具でもあり。
 拳だけで戦うのは、わたしはいささか弱すぎる。
 戦う。何と。敵は世界か。否、あなただ。
 ひっきょう、わたしが求めるのは相対的なものだ。
 綺麗ごとを否定しない。むしろ、好き。けれども、あなたを蹴落としてでも行きたい高みがある。
 しかし、それも本当だろうか。嘘をついていないだろうか。手を取り合って行けやしないか。
 眠りだけが忘れさせてくれる。