蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

短編集『深淵』の感想を頂きました

 本人の許可を得ましたので転載します。

「罪の香りは芳しく」を読ませて戴いたのですが、本当に惹き付けられました。
 七つの大罪である女達と、「シン君」と云う男性の互いの駆け引きや会話の妙は凄いと想いました。
 甘くも残酷な官能的な描写に、読んで居る此方が、男女の秘密を覘き観た気がします。
 そして結末に到る場面で、この上ない慾望を果たした女性達の、ある種愉悦とも云える恍惚に浸る様が感ぜら
れました。
本当に、大好きな御話です。
 叉、「たったひとり」では、理解者を得られぬ青年と、青年を想う女性の、絡みそうで交わらない、どこと
なく切ない絆を感じました。
 理解者が一人でも居るのなら、人は幾らでも生きて往けるのだとも想いました。