わたしは昔から家庭では道化を演じていました。
両親の不和をやわらげようと、自然と身に着けたものです。
わたしはグズでのろまで根暗です。それは今でも変わりません。
それなのに、家庭に於いてはくだらない冗談を言ったり、おどけたしぐさで、場を取り繕っていました。
結果、どうなったかというと、特に両親に変わりはありませんでした。
当然です。問題は別のところにあったのですから。
わたしの腐心は役に立ちませんでした。わたしが、わたしの心を保つ為のものでしかありませんでした。
ただ、時が解決してくれました。今となってはエゴで動いています。