蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

冷たい部屋の隅に転がってる心の鍵を今はまだね見て見ないフリずっと在るのにね。

 午睡をした。こんな夢を見た。

 わたしは登山家・冒険家チームのリーダー。メンバーは日本人の男性と女性が一人ずついて、さらにアフリカ系の男性が一人の計四人のチーム。

 サイコロを振って出たマス目のマップのビデオゲームの世界にワープして、登頂する。

 問題が起きた。女性が、アフリカ系の男性のことを臭いと訴えたのだ。たしかに彼は汗臭かったので、電車の中からプラットホームに連れ出し、英語と日本語を交えながら彼に風呂に入るように頼んだ。

 そして、また問題が起きた。女性が倒れたとの連絡を受ける。走って行くと、いない。すでに病院に連れられて行ったというのだ。しかし、その肝心の病院の場所はその場にいた誰も把握していないという。

 そのとき、乗り合わせていた、彼女と親しい女性からディスクを渡された。それを使ってスピリチュアル的な意味の電波を受信すれば、彼女がいる場所がわかる、と。

 ただ、再生する機器が必要らしい。ちょうどわたしの家にある。わたしはそのディスクを奪い取るようにして持って、空を飛んだ。

 途中でお爺さんがその円盤をTSUTAYAに売った。三百万円になった。中身はスナッフフィルム的な位置づけのもの。猟奇的なものではないが、誰も見たことがなく、存在だけが噂されていたものだ。

 TSUTAYAはそれを光速で貸し借りをしてすぐに三百万円をペイした。お爺さん三百万円で買い戻したところ、ぬいぐるみやらプラモデルやらたくさんのおまけをつけてくれた。

 これは本当に一瞬で行われ、わたしは家にすぐに着いた。プレイヤーがあった。試しに再生してみると、子ども電話相談室が聞こえた。ちょうどそのとき帰宅した父に、ついでに買ってくるものはないかと尋ねたところ、「無い」と言うので、わたしは飛び出した。

 すると、馬が待っていた。否、ポニーか。自分で走るよりは早いだろう。すぐにポニーにまたがって線路沿いを駆ける。フェンスにとまっていた鳥に「先に行って『再生機器は手に入れた』と伝えてくれ」と頼んだ。

 ポニーがある程度走ったところで、わたしはまた飛んだ。さっきのプラットホームに着地した。走ってさっきの女性にアンテナが付いた缶バッジを渡した。「聞こえる!」と女性。連絡が付いて、無事が確認できた。

 アフリカ系の男性は、お風呂に入ってさっぱりした。これからは気を付けると言ってくれた。