蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

 百日紅

 あるがままに受け入れるなんてできっこない。
 己の無知が憎い。
 己の姿形が憎い。
 己の生まれが憎い。
 憎しみを昇華できないのが憎い。


 けれども、そのおかげで違うものが見えていると信じたい。この胸が痛んでも。
 「天気が悪い」なんて言葉が嫌い。雲や雨に失礼だ。
 雨粒はいつだって輝いて降ってくる。
 どんよりした積乱雲だって瞬間の積み重ね、芸術だ。
 だからあなたの事を思う。