蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

苦しくて、嬉しくて

 次の作品の構想を練っているときが、たぶん一番、苦しい。
 じたばたして、もがいて、頭を痛める。
 言葉にならない思いが渦巻いていて、それを形にするのが難しい。
 かっちりした構想が生まれれば、それからは早いのだ。
 手順は決まっている。
 あらすじを書き、プロットを立て、全体を思い浮かべ、取り掛かる。
 そして、何より、書き始めが大切で、そこは何度も推敲する。
 目を惹くように、引っ掛かりができるように。
 今、メモ用紙にはいくつもの言葉が書き記されている。
 でも、この点を結ぶ芯が見つからない。
 わたしが本当に書きたいことって何だろう。
 幾度もぶつかる課題。
 一生懸命考えて、苦しんで、眠って、辿り着くところは道の始め。
 探して。