蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

 風呂で。
 湯に浸かると思いがあぶくのように湧き上がる。
 ぽつぽつと。
 書いているとき、書けているとき、脳内に何か分泌物が出ているみたいに言葉が生まれ、文章ができる。
 気持ちがいい。
 だが、書き終わってから間を置いて読み返してみると、ちょっと「あれ?」と感じることがある。
 気持ちが悪い。
 作者としての自分、読者としての自分というふたりの立場。
 溝。
 書きたいものを書いているのに、それは、読みたいものと違って。
 ずっと付きまとう課題であろう。