蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

エレベーターとエスカレーター

 いくつぐらいのときに区別が付くようになりましたか? という話ではなくて(今でもときどき間違えます)。
 一つ前のエントリから連想して思い出した。
 エレベーターの車椅子ボタン。数年前の「○○家の食卓」という番組で、あのボタンを押せば扉が開いている時間が長くなるため車椅子の方だけでなくお年寄りをはじめ乗り降りに時間がかかる方は、あれを利用すると便利ですよと紹介されていた。それはそれでよくて。気になったのが、あのボタンを始終「障害者用ボタン」と言っていたこと。一番簡単な表現方法ではあるけど、乱暴だなと思った。「乗り降りに余裕を持ちたい人用」だと僕は言いたい。


 それからエスカレーター。最近のエスカレーターの「片側空け、そして歩く歩かない」問題。「歩くと危ないから止まっていましょうね」、「いや、そうはいっても都会では階段がないところがあるし、特に通勤時間は急ぐのだから空けておこうよ」、「いやいや、なぜそんなに急ぐ。身内に不幸があって駆け出すような場合でなければ、もっと余裕をもとうよ」、「そもそも何であれだけのスペースを作るの? 最初から一人用にすればいいのに」などなど議論がある。
 こういうのに首を突っ込んで意見するのが怖い、臆病者なので違う角度から自分の立場を表明。
 僕はエスカレーターでは歩きません。エレガントではないから。
 もう一つ。僕はエレベーターでは「閉」ボタンを押しません。エレガントではないから。
 地面に唾を吐かないのも、ゴミを分別するのも、封筒を開けるのにペーパーナイフを使うのも、音楽を聴きながら歩かないのも、携帯でメールを打ちながら歩かないのも、すべて自分の「エレガント」を保つための行い。
 改めて辞書を引いてみた。

elegant
1、優雅な、上品な、立派な;(文学・芸術などが)気品高い、格調高い
2、(思考・証明法などが)簡潔な、手際のよい
3、(口語)すてきな

 好きな言葉。もっとも、僕は優雅さや上品さとはかけ離れているため、それに少しでも近づこうとしているのが現状だ。