蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

 太宰は何故、心中相手には困らない程もてたのだろうか? 時代背景から考えると、弱さを表に出していたからだろうか。
 時代。世相。
 朽ちないもの、普遍的なもの。それらの作品は当時、未来を予見して創ったのだろうか。僕の直感では違う。


 母に指摘されて再確認したのだが、僕は相当な負けず嫌いだ。人と意見が食い違った場合、言い負かそうとするのではなく、世界が違うとか次元が違うとか言って(実際に口に出すとは限らない)自分を納得させ、そもそも勝負ではないとして議論を終わらせようとする傾向がある。
 だからかな、誰を見てもすぐ自分と比べてしまって、世界が違うんだと勝手に絶望する。悪い癖。そのうえ自虐や自嘲のネタにも昇華できない妙なプライドを持っている。センスが無いのもあるが。
 兎に角、質を高めるには自分の中の「引き出し」の数を増やすしかない。