蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

星屑

 間違えて睡眠薬を多く飲んでしまった。
 朝、目が覚めると一瞬「ここは何処だろう?」と思うことがよくある。直ぐに「独りの家か」とわかるのだが、そのとき妙に不安になる。ベッドの上で、また新しい一日を過ごすのを想像したら悲しくなる。未来は絶望だ。
 僕は、あまり他人に興味を持たないと思っているけど、それでも他人の考えや行動に対して疑問を持つことだってある。
 何故人はこうも生に執着するのか、何故人は憎しみのあまり人を殺すのか、何故人は恋に落ちるのか。予め本能に刷り込まれていると言ってしまえばそれまでだが、僕なりの意見をまとめて、それから他者と対話するのが望ましいと考える。だが、どうにも僕は駄目だ。直感で七割くらいまで論理が出てこないと語れない。そうでなければ、わからないの一言でお終い。どれだけ頭が足りないんだ。
 やっと手を付け始めた。にも拘らず、関係なく毎日苦しむ時間がやってくる。自分が嫌で嫌でしょうがない。
 偽ってまで生きてどうする。大概にしろ。身の丈を知れ。さよなら。