眺めてもいいし、声に出してもいい言葉だ。
ふと、どうして僕は会話をしているのだろうなどと感じるときがある。何の利点があって? とか、何を求めて? とかいう具体的な問いは無い。できれば、文字による対話で代替したいと思う。
でも、声で聴く言葉はまた別の力が宿っている。同じ文字列であっても、違う音で響けば、異なる意味を読み取れる。
世界は文学ではできていない。それが欲しいから自分で創る。声は、何なのだろう。目蓋を閉じても脳で再生される。
他者と喋る。語り合う。共に意見を示す。
遠く離れていても通じることもあれば、近くに寄り添っても壁に隔てられてしまうこともある。