蝶になったあの日から

乙女心と秋の空 / HEAVY MENTAL HERTZ

2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

紫煙

わりと毎日が苦しいです。苦しみの閾値が低いのでしょう。少しのことで外に出たくなくなります。 甘え。その一言で片付けたとして、その「甘え」を乗り越えるのにどれだけの努力が必要なのでしょうか。 簡単に乗り越えられるの。楽しいと思えない。好きにな…

オルゴール

時々、あなたのことを思い返してはため息を漏らします。滅ぶ運命だとしても悲し過ぎます。もっとあなたは幸せになってよかった、と。 道を間違ったとか、単に狂っただけだという指摘は簡単です。でも、本当にそうなのでしょうか。 あなたは偏見に固執し、独…

頼りないもの

朝、布団の上、まどろみの中。夢なのか現なのかわからなくなることが多々ある。 儚い幻想。確固とした記憶。どちらなの。 いつかは境界が消えて、わたしという肉体も崩壊し、精神だけとなって漂うのだろうか。 それもいいかもしれない。思念だけが存在する。…

モナリザに硫酸を

紅が抽出された液体、紅茶をわたしは飲んでいます。夜明け前、一番気温の低い頃。 身も心も温めようと、穏やかな飲み物を口にし、睡魔に誘惑を受けながらも生きた記録を残そうと思います。 創作に「正答」はないけれども、自分なりの「答え」はある。そして…

ぎんいろ

沈黙を支える涙は銀色。あなたの流す涙は銀色。 陳腐な言葉で笑ってくれるやさしさ。 指先が声が震える。止められない。きっとわたしの精神が揺らいでいるのです。 お気に入りのストールで隠す口元が錆び付く冬の日。

ひそかに憧れている人たちに出会えた。彼女たちにやさしくされた。 美しい景色、大学の敷地、を見られた。 その大学で映画を観た。野球部の話だった。上映中、急に地面が垂直になった。 窃盗の疑いをかけられ、容疑を晴らすために奔走した。 そして、死にた…

言い訳なんか、自分にさせない。ぶっ飛ばせ。

鏡を見れば

あれほど嫌っていた損得勘定をするなんて。わたしはいやらしい人間だ。 美しいか否かで考えればいいのに。簡単なことじゃないか。難しいことはない。 足の爪先から髪まで「綺麗であろう」と注意を払う。 まずは自分を固めて。

この二日、生きていなかった。

なし。

また、今度

創作において、ではなく実生活において、婉曲的な言葉をわたしは好んでいるということを認識した。とりわけ、受け取るほうで。 はっきり言われると、すぐに痛むから。神経に来るようで、精神の分だけ体に影響が出るのだ。 けれども、遠まわしに言われたとし…

VS

たびたび書くこと。 わたしは会話が苦手だ。苦手意識を持っていると、さらに苦手になるという悪循環も知っている。 その「負」の螺旋から抜け出したくて、過去、何度か格闘したが、結果、改善していない。 流浪の果て、文芸に昇華して、日々、慰めている。創…

星を砕く

フィクションだから、では済まされないことがあるようだ。 念頭にあるのはBJ。現実とは違う医療行為を描いているところに昔、抗議があったらしい。 虚構なのに、ひっきょう、嘘なのに、嘘を吐いてはいけないとは何故。 「酒が入っていたから、では済まされな…

最高の一編が書けたら……、と思っている。 けれども、満足する日は来ないかもしれない。 だったら、読んだらそう思うような一篇を書けばいいと思った。 恥ずかしさからではなく、絶望に至る病のような。

なし。

罪悪の夢占い

書き抜けそう、という感覚がぼんやりと、ある。とても幸せな手触りだ。 てのひらで遊ばせられるほど軽いものではないのに、紙風船のように跳ねる。 まだ、放したくない。話したくない。 日は黄金(きん)の薔薇 と、宮沢賢治は言う。だとしたら、月は何だろ…

なし。

行方

罪であっても悪ではないもの。法で決められたことの数々。 逆に悪であっても罪ではないものもある。それは道徳であなたを諭す。 揺れて、揺れる。定めたときだけ、存在する。 わたしが統治者だとしても「正直」を悪にはできない。 けれども、わたしは退廃が…

なし。

眠り

生きたいの? 死にたいの? 生きているじゃない。でも、本当に生きているの? 眠らせてください。眠ることで逃げさせてください。 だから、眠ります。何度も何度も、何度だって眠ります。 たとえ、夢で死のうとも。

眠る前に

パンとワインとサーカスの三者択一なら、サーカスをわたしは選ぶ。 願わくは深夜のゴシックサーカス。 零時を過ぎた頃に始まる。観客はわたしだけ。演者はあなただけ。 あなたは道化師だった。闇の中のクラウン。狂った声をあげ、わたしを奴隷にするのです。

なし。

clown

クラウンだけのサーカスがあった。道化師だけが舞台に立つのだ。 ライオンの火の輪くぐりも、綱渡りも、空中ブランコもない。たった一人のレイトショウ。 客席には労働に家庭に社会に疲れた人々がいる。 わたしは彼らを笑わせたい。その為だったら、何だって…

灰色の背中

音色はブルー。空に似た? 海に似た? ヒールを鳴らす地面は濡れ始めていた。 腰を屈め、手を触れる。ざらついた感触。 傘を手放し、歩いていく背中に春が見えた。

早指しチェス

二択、若しくは、三択に絞るというのはどうだろうか。 答えではなく、問いのほうを。 問いを立てることがそもそも難しいのだが。 まず一つ、オプションとしてもう一つ、少なくともすぐに二つの問いを見つけられたら、幸い。

なし。

もう嫌だ。どうしてこんな一見些細なことで磨り減ってしまうの、わたしは。確かに、何の負荷もなく創作ができるとは思わない。でも、目の前の辛さはやはり大きくて。もうぐちゃぐちゃ。何も見えない。

残骸

破綻のない物語は果たして美しいのでしょうか。 寸分の隙も見つけられないものがあったとして、それは立派なのでしょうが、そこにもっともらしさはあるのでしょうか。 世界を壊さない程度の壊れ方。この匙加減。 コンピュータではないのだから。

小説、広くは文芸は視覚、それも文字に特化された作品。文字だけで表現し、伝える。形式として渋々、小説を選んだわけじゃない。小説だからできることがある筈と信じて始めた。でも、まだそれが何かわからない。答えを探しながら、わたしは書いている。

カナリア

家族ではない人と一緒に暮らすのを想像してみると、それだけで息苦しくなります。親と一緒の今ですらストレスなのに。 だらしない姿を見せたくありません。いつもきれいにしていたいけれど、凡人ですもの、気を張ったままではもたないでしょう。 結局、わた…